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by tascatasca
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Invisible Music α #2

One and Only

            Laura Nyro / Eli and The Thirteenth Confession
Invisible Music α #2_b0142261_14495956.jpg
ローラ・ニーロ。正にこの人を表現するのにふさわしいフレーズである。
1947年10月18日、ニューヨーク、ブロンクスのイタリアン・ジューウィッシュの
家庭に生まれる。本名ローラ・ナイグロ。父親はピアノのセールスマン
兼ジャズ・トランペッター、母親は、大のクラシック好き。
叔母はジャズ・シンガーのヘレン・メリル。当然のことながらヘレンの息子で、
日本に在住時に「ウォッカ・コリンズ」でデビューし、その後イギリスに渡り「Arrows」
で活躍し、ジョーン・ジェット&ブラックハーツのヒットでも知られる名曲
「I Love Rock 'N' Roll」の作曲者であるアラン・メリルとはいとこにあたる。
幼い頃からジャズ、R&B、ドゥーワップ等を聴き、14才の頃には街中のプエルトリコの
ハーモニー・グループと一緒に地下鉄構内でドゥーワップを歌っていた。
そして、ジャニス・イアンと同じハイスクール・オブ・ミュージック&アーツに在学中、
17歳の頃には名曲「And When I Die」や「Wedding Bell Blues」を書上げていた。
1966年、若干19歳にしてシングル「Wedding Bell Blues」でデビュー。
「Wedding Bell Blues」をはじめとする彼女の名曲の数々を「フィフス・ディメンション」
をはじめ多くのアーティストたちがカヴァーし、ヒットさせたことにより、ソングライターとして
注目されたものの、彼女が超メジャーなアーティストとして大衆から脚光を浴びることは
とうとうなかった。
1997年4月8日に卵巣ガンにより49才という短すぎる生涯の幕を閉じている。

僕がはじめてこのアルバムを手にしたのは18歳のころ。年がバレるので何年前かは
敢えて言わないが、当時、夢中になっていた(今もだが)トッド・ラングレンが影響
を受けたアーティストの一人として彼女の名を挙げていたことがきっかけだ。
再生された音を聴いた瞬間から襲われた衝撃は簡単には形容しがたいが、強いて
言うなら「これまで聴いたこともない何か凄いモノを聴いてしまった」という感覚だろう。
ゾクゾクするようなスリリングな展開と得も言われぬ高揚感に襲われ
その日以来とりつかれた様に何度も繰り返し、聴いたことを憶えている。
そして、それは今も尚色褪せることはない。
前述したソングライターとして彼女が注目を集めたことで証明されている通り、
楽曲やそのサウンドが素晴らしいのは勿論だが、怖いくらいにテンションが高く、
濃密で肉感的な熱い情念が渦巻くような彼女の歌こそ最大の魅力だろう。
故に僕のような変な奴は引きつけられ、逆に大衆を遠ざけるのかもしれない。

ソングライティングのスタイルが彼女と近いアーティストは沢山いるのだろう。
しかし、彼女のように歌える人は恐らくいない。

ローラ・ニーロはOne and Onlyなのである。

ローラ・ニーロについてはTASCA HP Invisible Musicでも触れているので
興味のある方はそちらもチェックしてほしい。

P.S 彼女の生のパフォーマンスを目の当たりにする機会に
恵まれなかったことが悔やまれてならない!!

text by TASCA-T

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by tascatasca | 2008-10-10 16:42 | Invisivle Music α