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by tascatasca
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カテゴリ:DIG MY STYLE( 16 )

            「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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さて、いよいよココからが本題である。
以前頓挫した「DIG MY STYLE CD化」計画のTASCAによる再スタート。
こちらの器が出来たところで、改めて、ビクターとの交渉を始めようとしたある日、
思いがけない人物から1本の電話が、
「もしもし、ご無沙汰してます。星加ですが・・・」 (以下H)

「どうもご無沙汰してます。」(TASCA-T以下T)

H:「あのぉ~、以前あなたがDIG MY STYLEのレコードを貸したっていうビクターの
  ディレクターのKくん(第10章で登場した方)憶えてるでしょう?」

T:「ええ。憶えてますけど・・・」

H:「実は彼のところでボサノバのコンピレーション盤を企画して出す予定なんだけど、
  その中に例の秋山君のDIG MY STYLEに入ってる「Keep on Loving」っていう曲
  を収録したいと思ってて・・・。
  ところが僕があのアルバムを誰かに貸したまま行方知れずでね・・・。
  悪いんですが、Kくん同様また貸してもらえないでしょうか?」

T:「ええ。構いませんよ。」

H:「ありがとう。ところで例のあなたの再発の計画はどうですか?」

T:「はい。実はそのことでご連絡しようと思ってたんです。ちょっと当初の計画から
  二転三転したんですけど・・・」

H:「そうですか。Kくんのところで過去の作品を紙ジャケットで色々再発してるから、
  ビクターからリリースすることも含めて考えてみませんか?」

T:そうですね。近々お会いしてご相談できないでしょうか?」

H:「わかりました。今度Kくんと会うから相談してみて、3人出会いましょう。彼の都合も
  含めて調整したら連絡しますよ。」

T:「はい。よろしくお願いします。」

数日後、星加氏より連絡をもらい、第10章で登場したビクターのディレクターK氏
とのミーティングに臨む。

果たして今度はミッションコンプリート出来るのだろうか?

次回、第17章(恐らく最終章)でまたお会いしましょう。

text by TASCA-T


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by tascatasca | 2009-05-10 20:25 | DIG MY STYLE
            「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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まったくもって久しぶりの再開です。このままフェードアウトなのかと思われても
しょうがない程、長らくお休みしてしまいました。

さて、前回書いたとおり呑んだ勢いの話ながら、「DIG MY STYLEのCD化計画」を
2人でやろうという無謀な話。本気なわけもない。もう忘れてんだろう。と思いつつ、
再び地元で一杯やり始める。

TASCA-K
「この間話したCDの見積り持ってきた?」

TASCA-T
「えっ?本気だったの?」

という会話をかわきりにああでもないこうでもないというやり取りがなされ、
結局、新会社設立というウソのようなホントの話がスタートした。

それからのTASCA-Kの行動は実に迅速で、会社登記のための手続きや必要書類の
準備、サイト開設のための準備等、毎日のようにお互い仕事の合間に連絡を取り合い、
仕事が終わってからのミーティングと称した呑みが連日続く・・・
基本的に事務的な手続きはTASCA-Kが行い、僕はソフトの手配を行うという役割分担
であれよあれよという間に2008年4月株式会社TASCA設立。
6月のサイト・オープンに向け委託販売可能な商品(CD)の物色及び発売元との交渉。
秋山一将「Dr.Rain」発売に合わせインタビュー・ページ制作のための取材。
あっという間に時間は過ぎて、ドタバタと6月中旬にサイト・オープン・・・
オンラインショップTASCA誕生の瞬間。

今思えば実に短期間に半ば強引に見切り発車。
繰り返すがウソのようなホントの出来事だった。

しかし、いよいよココからが本題である。
以前頓挫した「DIG MY STYLE CD化」計画の再スタート。
こちらの器が出来たところで、改めて、ビクターとの交渉を始めようとしたある日、
思いがけない人物から1本の電話が、
「もしもし、ご無沙汰してます。星加ですが・・・」        text by TASCA-T

次回、第16章、タイトル未定。また、お会いしましょう。

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by tascatasca | 2009-04-17 18:12 | DIG MY STYLE
            「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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2007年初頭、僕はビクターから取り寄せた見積書をはじめ、損益計算、運営中のオンラインショップのリニューアル案、「DIG MY STYLE」をはじめとする商品ラインナップなどあらゆる資料を携えて、社長へのプレゼンに臨んだ。
僕の提案内容はおおかた承認されたが、実施する時期や細かなコスト削減については再検討し、夏ごろにリリースできるよう準備するよう指示される。
僕が考えていたよりは時期は遅くなったものの、これで晴れて大手を振って「DIG MY STYLE」の再発を手がけることとなる。
「秋山一将」本人にも喜びの報告をして、ホッと胸を撫で下ろす。

数ヶ月が経過し、季節は冬から春に。さて本格的に準備に取り掛かろうという時になって、突然社長よりマッタがかかる。その時は詳しい理由は聞かされず、約1ヶ月時期を遅らせるよう指示される。

一抹の不安を募らせながらも1ヶ月が経過したある日、社長に呼ばれ緊急のミーティングが行われる。
内容は、現状運営中のオンラインショップの出資者にして、連動したラジオショッピングのスポンサーでもある親会社から、経営状況の悪化を理由に番組の終了、及びオンラインショップの閉鎖を言い渡されたというものである。
必然的に僕の提案したプランも白紙に戻る。

自分ではどうすることも出来ない「大きな力」によって「DIG MY STYLE」CD化はまたしても阻まれる。またしてもと言うのは、これ以前にもビクターはじめレコード会社に対してCD化の提案をするも、ことごとく話は進展しなかったという現実があったからだ。
かなり現実的にコトが動きつつあっただけに、この時は流石に自分の手で「DIG MY STYLE」をCD化するという野望は「完全に終わり」なのだろうと思っていた。

万策尽きて、抜け殻になりながら、季節は春から夏へ、いつにも増して憂鬱なひと夏を過ごしていたある日、旧友TASCA-Kから連絡をもらい、久しぶりに会って一杯やることに。
その席上、彼はいきなり
K「今度、お前ん家の近くに越すことになったから。」
T「近くって一体どの位近いのさ?」
K「かなり近所だよ。歩いて20分圏内だね。」
住所を聞いてみるとホントに近いので
T「マジっ?」
K「あの、うち今さぁ、嫁も仕事してて『晩飯済ましてきて!』なんて当たり前だから、かな
  りの確立で晩飯付き合ってもらうことになるから。地元の店ちゃんと開拓しといて!」

憂鬱な夏が終わり、その年(2007年)の秋から冬にかけて、TASCA-Kの言葉通り、これでもかと言うくらい、地元で2人で呑み明かす。
今思えば少し自棄になっていたところもあるのかもしれない。当然ながら「DIG MY STYLE」CD化失敗の愚痴も何度となくこぼしていた。

ある日のこと、いつものように地元で2人で呑んでいた時、自営業であるTASCA-Kは、
K「俺もさぁ、本業とは別に何か始めようと思ってたんだけど、そのCD化、俺たち2人でや
  っちまうっていうのもあるね。」
と切り出すと
K「片手間って言っちゃえば語弊があるけど、別に本業に支障をきたさない程度に出来な
  いことないでしょう。お互いに。」
T「・・・」
K「うちの会社の中でやるか、別に会社作っちまうかは考えとくから。CD化の手順は俺は
  よくわかんないから、全部お前がやるとして、CD売るためのサイトを作っちまえばいい
  んだな。」
T「本気で言ってんの?」
K「何で?ダメだったら止めちゃえばいいんだから。言い方悪いけど取っ掛かりは軽い気持
  ちでやんないと!やってみないと始まんないでしょ!今度、その前に取った見積とか
  見せてよ。」
T「いや、悪いけど俺は今、金銭的に全然余裕なし。現実的じゃないね。」
K「だから、うちの会社でやることも考えるって言ってるじゃん!なるべくお金かけずにやる
  方法を考えて見りゃぁいいじゃん。それでホントにダメだと思ったら止めときゃぁいいん
  だし・・・」
T「・・・」

呑んだ勢いの上の話に加え、音楽ビジネスに関しては全く事情を知らないTASCA-Kの
発言について、この時、全くもって限りなく全疑に近い、半信半疑。
果たして今後如何なる展開が・・・
text by TASCA-T

次回、
第15章 ~まさかのオンラインショップTASCA誕生?!~ でまたお会いしましょう。

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by tascatasca | 2009-02-27 17:45 | DIG MY STYLE
            「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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前回の星加氏との面談?からしばらく経って、ビクターO氏からメールが・・・
『先日の件、担当者には話してあります。連絡先を記載しますので、担当に連絡の上、話をしてみてください』
という文面と共にビクターのライセンス担当S氏の連絡先が送られてくる。

当時、僕の勤める会社では、オンラインショップでCDはもとより食品や雑貨をはじめ、
あらゆる物を雑多に販売し、それをラジオショッピングと連動させるという企画を手がけていた。
そこで社長にかけあい、オンラインショップにおけるオリジナル商品として「DIG MY STYLE」の復刻盤を製作し販売したいと直訴する。

そもそも音楽好きの社長は
「だったら、どれくらいの費用で作れて、どれくらい売れればペイできるのかを調べてもう1回、相談しよう。」
と言ってくれた。

このとき、正直、ほぼミッション・コンプリートを確信していた。

数日後、ビクターS氏に連絡し、O氏、及び星加氏からの紹介でということと、内容について話すと、詳細をメールで送った上、お互いの都合を調整し会って打合せしようということになる。
メールを送る際、秋山一将の「DIG MY STYLE」及び「Beyond The Door」、ネイティブ・サンの未CD化アルバム数点、サディスティックス、MATSURI etc.といったラインナップの状況調査を依頼すると、『調べてみるので少し時間が欲しい』という旨メールが返信されてくる。

1週間が経過する。『時間かかるよな。いろいろ頼んでるから』・・・

2週間が経過する。『ビクターみたいに歴史の古い会社は、データが全てオンライン化されてるわけでもないだろうし、大体ジャケットや歌詞カードがなくて、僕に借りるくらいだから・・・、過去の書類など紐解いていると時間がかかるものだろう』・・・

3週間が経過する。『随分かかるなぁ。相当難航してるんだろうか?』・・・

1ヶ月が経過し、流石に『白ヤギさんたら読まずに食べたんじゃなかろうか?』と思い、S氏にメールを送る「先日、お願いしました件、どのような状況でしょうか?」

程なくして、返信があり
「すいません。少し確認に時間を要しております。もう少しお待ち下さい。」

なるほど、恐らくS氏の先に問題があるのだろう。大きな会社ではありがちなこと。
作業はしてくれているみたいだし、待ってくれと言うのをこれ以上急かすのも、失礼な話。ここは、もう辛抱強く待つよりほかない。

その後、自分で食べちゃった訳ではないので、「さっきの手紙のご用事なぁに?」というメールをだすこともなく、経過すること更に約3ヶ月。

『流石に忘れちゃったりしてんじゃないの?』と思い、今度は電話してみると・・・

「すいません。ご連絡するのをすっかり忘れておりました。来週でしたらお会いしてお話できると思うので、こちらの予定をメールでお送りいたしますので、その中で弊社に来社可能な日程と時間を決めてご返信いただけないでしょうか?」

てなわけで、メールが送られてくる。先方の打合せ可能な日程と時間を見る。
全くあわない。その週は完全に無理。

今度は次週のこちらの予定を送って返事を待つ。
先方からその週はこちらと予定があわないと、また次の週の予定が・・・

このマンガじゃないんだから!とばかりの不毛なやりとりが何度続いたことか・・・
ゴールをチラつかされながら、お預けをくらったようなイライラの募る状況は更にひと月続き、ようやくビクター本社にてS氏と対面する。

S氏によれば、アルバム全曲を丸ごとライセンスするのは、過去にも殆ど事例がなく、仮に会社がOKしてもかなり高い原盤印税率になってしまうため、こちらにあまりメリットがなくオススメしかねるとのこと。加えて、ネイティブ・サンとサディスティックスについてはここ半年~1年以内のビクターからの発売予定があり、不可能。

秋山一将2タイトルとMATSURIについては当面発売予定はなく、結論として特販部でプレスまでしたCDを製品購入するというカタチなら計3タイトルについては取引が可能ということになり、特販部のK氏も参加しての打合せとなり、「DIG MY STYLE」1000枚を定価¥1800(税抜)で販売する予定で、製品購入した場合の見積を出してもらうということで話が落ち着いた。O氏、星加氏からの紹介ということで極力お安くしていただくという方向で・・・。

数日後、ビクター特販部K氏より見積書が届く、あとは僕が社長を説得できるかどうかにかかっていた。このとき既に2007年初頭・・・。

text by TASCA-T

次回、第14章、タイトル未定。また、お会いしましょう。


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by tascatasca | 2009-02-18 15:41 | DIG MY STYLE
            「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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かつて世話になったビクターのプロデューサーO氏の紹介で、星加 哲氏と会う。
場所はビクター本社。O氏に紹介されてお互いに名刺交換し、お互いの現状説明をする。
と、ここまではいたってカタイやりとり。無理もない、お互いに初対面な訳である。
星加氏は数ヶ月前にビクターを退社され、フリーのプロデューサーとして相変わらず音楽制作をされているとのことだった。自分も現状を説明し、実家がライヴハウスであること、それが縁で秋山氏と故意にしていること、やはりビクターのディレクターからコンピレーション盤をリリースするため「DIG MY STYLE」のLPの貸し出しを頼まれたことなどを話す頃には、徐々にお互いの表情も硬さがとれて打ち解け始めていた。

星加氏(以下H)
「そうですか。ところで秋山君は元気ですか?随分会ってないけど・・・」

TASCA-T(以下T)
「ええ。毎回体調が万全というわけにはいかないでしょうが、元気にライヴを演っています。」

H「そう。近いうちに是非聴きにいきますよ。」

T「ええ。是非。」

H「『DIG MY STYLE』はねぇ、僕もCD化したいと思ってたけど、ビクターにいる間には実
  現出来なかった。おまけに誰かに貸したまま戻ってこなくて、今、手元にLPもないん
  ですよ。だから僕も是非、CD化してもらいたいですよ。」

T「そこで、ご相談なんですが、アルバム1枚全楽曲をライセンスしていただけるのが理想
  なんですが、楽曲単位の貸し出しはあると思うんですが、アルバム丸ごとっていうのは
  、現実的に可能な話でしょうか?」

プロデューサーO氏(以下O)
「どうなんだろう?今、うちもいろいろうるさいからねぇ。勿論、我々の紹介っていうことで話
すにしても、簡単にOKするかねぇ。」

H「大丈夫じゃないかな。以前、僕の仲介で何タイトルか、そういうやり方したことがあった
  と思うよ。」

O「そう? じゃぁ、ライセンスの担当と話してもらえば良いってこと?」

H「うん。多分ね。ところで今は誰がやってるの?」

O「うん。女性の担当者だけど結構やり手でねぇ。」

といいつつ辺りをぐるっと見渡すO氏・・・

O「今、いないみたいだね。わかった。話はしておくから、後日その担当の連絡先をメール
  で送るから、連絡とって会って話してみてよ。ただ、今の時点で絶対OKとは言えない
  けど・・・。ことのあらましと、我々からの紹介だってことはよく言っとくから、交渉してみ
  てよ。」

H「他にも何か出来ることがあったら言ってください。協力しますから。」

T「ありがとうございます。」

メインの話もひとしきり終わり、時間も時間だし、腹も減ったからということで、近くで一杯やりながら談笑が始まる。

昨今の業界話に花が咲き、ちょっとお腹も落ち着いてきたとき、僕が持参した「DIG MY STYLE」のLPを手に取った星加氏が(ご本人は覚えていないかもしれないが)・・・

「この当時、いや、今でも『渡辺香津美』っていうギタリストは確かに凄いんだけど、人気も含めてね。秋山君、いや一将のギターはさぁ、全然別物なんだよね。ココが(自分の拳で胸をたたきながら)、ハートがあるでしょ。」

と微笑みながら言っていたのが印象的だった。

その後、僕の実家のライヴハウスの「秋山一将」の出演予定を確認し、O氏と星加氏が揃って登場し、星加氏と「秋山一将」は約10年ぶりの再会を果たす。

記憶が多少曖昧ではあるが、この時既に僕が「秋山一将」本人と「DIG MY STYLE」をCD化したいという話をしてから3年近い月日が経過していたと思う。

text by TASCA-T

次回、第13章、タイトル未定。 近いうちにまた、お会いしましょう。

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by tascatasca | 2009-02-10 19:40 | DIG MY STYLE
            「DOG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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前回、ご紹介したビクターのコンピレーション盤が発売された直後、「秋山一将」と会い、「とうとう手に入れたらしいね?僕のレコード。」「ええ、お蔭様で、2枚とも家の近くで・・・」
などという会話を交わした後、自分は父親の経営するライヴハウスを辞めて、かつて仕事上でお世話になった知り合いの音楽関係の会社に再就職することを打ち明ける。

A「えっ、辞めちゃうって事?ライヴハウスを?」
T「ええ。」
A「何で?また?」
T「一つは、父親の経営するところで働いて給料を貰ってるってことは、すなわち共食いで
 すから、この不況の折、まずは自分の収入をちゃんと得て生活を安定させるという目的
 がひとつ。それから、ライヴハウスは嫌いじゃないし、自分のやりたいこととも遠からずな
 んですが、どうしても「ジャズ」というジャンル限定という枠に縛られてしまうことと、かつ
 て自分が勤めていた会社に比べれば、やはり外部との接触も少ないし、いろんな情報
 が入ってこない。この辺でまた違う環境に身を置いてみたいなぁと・・・」
A「う~ん。で一体何やるの?」
T「秋山さんは、『DIG MY STYLE』をCDにして再発したくないですか?」
A「そりゃぁ、したいよ!自分のデビューアルバムだし、自分でも良い作品だと思ってるか
 らね。ただ、どうやってそれをしたらいいか自分じゃわからないし、ビクターに頼むって
 いったって、担当だった星加さんも今どうしてるかわからないしね。」
T「僕はね、秋山さんの作品とか、内容的には素晴らしいのにどういうわけか埋もれてしま
 っている不遇な運命の作品を自分が知っているものも他人から推薦されたものも含め
 て、復刻したいっていう小さな野望がありましてね。そもそも大学を出て勤めた会社で
 やってたことと直結する事ですし、やっぱりそういう事がしたいんですよ。そのためにも
 環境を変えたいんですよ。」
A「そうかぁ。ただ、俺はあなたがお宅のライヴハウスにいなくなるのはちょっと困るんだけ
 どね。話のわかる人が一人減るってことだしね。まぁ、こういう言い方はあなたのお父さ
 んには失礼だけど、あなたはライヴハウスのオヤジに落ち着くっていう感じじゃないとは
 思ってたよ。何となくだけど、レコード会社の社長とかになるような・・・」
T「社長は大袈裟ですね。実際無理だと思うし。」
A「そうかなぁ?で、いつから?実際そんなこと出来るわけ?その会社。」
T「勤めるのはわりと直ぐです。ただ、その会社が提携しているある地方放送局の東京支
 社に最低1年は行かないといけないんですよ。」
A「どういうこと?」
T「つまり、出向。いや、資本関係がないから出向じゃないな、派遣かな?期限付きレンタ
 ル移籍みたいなもんです。もしかしたら1年以上かもしれません。その間は多分、全く
 着手できないでしょうね。ただ、これもお勉強だと思っています。それにある物を手に入
 れるために越えたい壁があったとして、それを壊して直進しようと必至になってるより、
 ちょっと横からぐるっと廻ったら、意外と簡単に目的地に行けた。なんてこともあるんじゃ
 ないかと・・・」
A「良くわかんないけど、きっと考えがあってあなたが決めたことだから・・・」

そのとき「秋山一将」は何とも複雑な表情をしていた。

その後、1年が経過し、まさかの半年間の契約延長。しかし、延長もここまでだろうと終わりが見えた頃、前回登場したディレクターとはまた別の、かつてお世話になったビクターのプロデューサーのもとを訪ねる。勿論、放送局の営業目的で。
仕事の話が済んでから、雑談しているときにある人物について尋ねてみた。

T「星加さんという方はまだ会社にいらっしゃるんでしょうか?どんな方ですか?」
P「もう辞めてるけど・・・、また何で?」

という訳で、「秋山一将」のデビュー盤の再発がしたくて、担当プロデューサーだった星加氏に会っていろいろ話を聞いてみたいという旨伝えると、

P「星加はね、前に僕が住んでたマンションの部屋にその後入ったの。だから連絡とれる
 し、酒呑もうって言えば直ぐ出てくると思うよ(笑)。もし本当に会いたいならセッティング
 するけど・・・」
T「是非に・・・」

というわけで、後日そのプロデューサーからメールが届く
「星加くんとの面談の日取りですが○日か、もしくは○日はどうですか?」

面談て?スーツ着てネクタイして、履歴書でも持っていかないと会ってくれないのかしら?

text by TASCA-T

次回、第12章・・・ いよいよ星加 哲氏と対面? また、お会いしましょう。

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by tascatasca | 2009-01-29 17:40 | DIG MY STYLE
            「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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「秋山一将」本人にCDRを手渡した際、リーダーアルバムとしては1979年に発表した2ndアルバム「Beyond The Door」以来、実に25年ぶりの新作「Quiet StoRm」を準備中だという話を聞く。
それなら、尚更ということで、ある提案をする。
その当時、「秋山一将」の公式なHPはおろか、レッスンをしていたミュージック・スクールにちょこっとプロフィールが紹介されているだけで、きちんと「秋山一将」を紹介するものは皆無だった。新作が発売されるタイミングで、ギターをはじめ、デビューに至るきっかけや、デビュー・アルバムのリリースされた頃のエピソードなどをもう少し詳しく紹介することで、過去の作品にも今一度スポットを当てるべきだと・・・

そうして例のごとく、ミーティングと称して朝まで浅草で飲み明かし、その後書いたのが
コレだったり、同じくコレだったり
今回再発したCD購入者のみ閲覧できるシークレットページの前段の文章に使用したものだったりする。

そして、僕は「悪の秘密組織・ジャズ」から再び足を洗い、ある音楽関係の会社に勤めることを決意していた。
直ぐには無理でも、その会社での仕事の一環として、もしかしたら「DIG MY STYLE」復刻の一端が担えるかもしれないという一筋の光明が差し込む予感があったからに他ならない。

そんな決意を固めた頃、1通のメールがとどく、例の僕が「秋山一将」プロ・デビューから「DIG MY STYLE」発売までを書きなぐったものを読んだという、ビクターのディレクターからだった。
邦楽のコンピレーション盤のリリース計画があり、そこに「DIG MY STYLE / 秋山一将」の1曲を収録したいのだが、音源はビクター原盤なので存在するのだが、ジャケットや歌詞カードが、保管状態が悪く、社内で捜索中だが見つからないので、貸して欲しい。という内容だった。
レコードは僕の所有物ではないので、所有者のスタッフがOKならお貸しします。という内容の返事を返すと、是非に!ということで所有者のスタッフに確認し、快諾してもらい無事リリースされたのがコレ↓
b0142261_13125232.jpg収録曲
01君は天然色 / 大瀧 詠一 02ふたりの夏物語 NEVER ENDING SUMMER / 杉山清貴&オメガトライブ 03ピンク・シャドウ / ブレッド&バター 04夏のクラクション / 稲垣 潤一 05恋のブギ・ウギ・トレイン / アン・ルイス 06カリフォルニア・シャワー / 渡辺 貞夫 07思いきりアメリカン / 杏里 08 Got That Feeling / 秋山 一将 09モンロー・ウォーク2004 / 南 佳孝 10思い出は美しすぎて / 八神 純子 11虹とスニーカーの頃 / チューリップ 12 BLUE CURACAO / サディスティックス 13今夜だけきっと / スターダスト・レビュー 14 Moonlight Surfer / 石川 セリ 15 HELLO AGAIN / 村田 和人 16 SOMEDAY / 佐野 元春

担当ディレクター曰く、やはりLPで「DIG MY STYLE」を聴き、既にレコードは手元になく、録音したカセットを大事に持っているとか、CD化したいと熱望しているものの、たった一人の社員が騒いでもどうにもならず、改めて「DIG MY STYLE」CD化の話をしましょう。などとお互い話したことを憶えている。まさか今回の復刻にあたり、現実に彼と連絡を取り合うことになるとはこの時は思いもよらなかった。

このコンピレーション盤のサンプルが手元に届き、リリースされた数日後、自宅からそう遠くない中古レコード店で「DIG MY STYLE」「Beyond The Door」という2枚のレコードが発見され、「秋山一将」本人に「遂に手に入れました」と一言メールをうち、知り合いの店に直行し、大音量でレコードを聴きながら、勝利の美酒に酔ったのはいうまでもなく・・・
text by TASCA-T

次回、第11章 タイトル未定。 近いうちにまたお会いしましょう。

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by tascatasca | 2009-01-21 13:20 | DIG MY STYLE
             「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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僕はこのまま一生「DIG MY STYLE」という1枚のレコードに出会うことはできないのだろうか?(秋山一将本人に借りる以外・・・)
いよいよ万策尽きたかにみえたある日、同じライヴハウスで働くスタッフの1人が、まるで裁判に勝って「勝訴」と書かれた紙を掲げるごとく、1枚のレコードを持って現れる。
ジャケットにはまぎれもなく「秋山一将」の4文字。よくよく見れば「DIG MY STYLE」と書いてある。「ムムムっ」(実際には発していないココロの声)。

T「お前、これ一体どうした?」
S「はい。実は昨日、オークションで落札してしまいまして・・・」

と言って、徐にレコードを差し出す、スタッフ。

S「どうぞ。」
T「どうぞって、何?君まだ聴いてないでしょ?」
S「はい。でも僕プレイヤーもってないんで・・・」
T「なに?」
S「だから、お先にどうぞ。っていうか聴けるようにしてください。責任とって。」
T「責任て何の?聴けるようにって何?」

(おいおい、これでも元○○の社員だぞ!オジちゃんは!不法コピーしてお配りするなどという背信行為をしろって言うの?君は?でも、まぁ、個人で楽しむ範囲だしなぁ・・・)
などという想いが頭の中をかけめぐったが・・・

T「じゃぁ、事務所のプレーヤーで一緒に聴いてみたりする?」
S「はい。」

一体どんだけ曖昧な対応なんだろうか・・・

かくして、「秋山一将」本人から借りて聴くのと一体何が違うのか?という身も蓋もない状況で「DIG MY STYLE」と出会う。

そして、あくまでも個人で聴くという目的で3枚のCDRを作成し、スタッフに1枚、秋山一将ご本人に1枚、そしてもう1枚は自分が所有し、それから毎日死ぬほど聴き込んだのは言うまでもなく・・・
(後に秋山氏ご本人から頼まれて更に数枚ダビングしてお渡ししたが・・・)

しかしこの時作ったこのCDRが後に予想もしないカタチで大活躍するとは夢にも思わなかったが・・・。
text by TASCA-T


次回、第10章~思いがけないメール~   でまたお会いしましょう。

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by tascatasca | 2009-01-18 16:27 | DIG MY STYLE
             「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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半月ぶりに再開です。さて、秋山一将本人から「DIG MY STYLE」というデビューアルバムの存在を知らされた僕は、血眼になって、指先を真っ黒にしながら中古レコード店を探し回る日々、そして日々・・・。

しかしながら、全くお目にかかれないどころか、手がかりすら得られない。いくら本人が名盤だといっても、実際に聴かないことには始まらない。

自分の知っている中古レコード店をほぼ廻り尽くし、途方に暮れていたとき、あるブログに「DIG MY STYLE」の記事を発見する。(残念ながらもうその記事は存在しない)
内容は、作家、村上春樹氏が以前千駄ヶ谷で「ピーターキャット」というジャズ喫茶をやっていた頃、その記事の主が度々訪れると「DIG MY STYLE」が良くかかっていた。というもので、その方は3曲目の「Got That Feeling」がお気に入りで、もう帰ろうと席を立とうとしたとき、「DIG MY STYLE」がかかると、また座り直して3曲目まで聴いてから帰ることが度々あったと・・・。
時は流れ、タイトルも忘れてしまっていたが、土浦の中古レコード店で、そのジャケットを目にしたとき「絶対に入手しなければならない1枚」であることを思い出し、購入し改めてアルバムを聴き、「秋山一将」のギターはもとより、その「歌」にいたく感動したとも書かれていた。

藁にも縋りたい僕は「これだ」と思い、何故かネットではなく「レコード・マップ」で土浦のレコード店を調べ、駅周辺に数店あることを確認する。
せっかく土浦まで行くなら(もう行く気でいた)ピンポイントでそこだけではもったいないと、まず北千住へ行き、JR線で土浦へ、更にバスでつくばへ行き、噂のつくばエクスプレスで戻ってくるという計画をたて、休日の午前中に出発。ちょっとした旅である。

実際に廻ったのは7~8店、店に入るごとに期待と落胆を繰り返し、その度、本命ではない、見つけてしまって棚に戻すことの出来なかったレコードが1枚、また1枚と増えていく。
結局この日も「DIG MY STYLE」に出会うことはできず、鉛のように重くなったレコード袋を両手の指に食い込ませながら、夕闇迫るつくばの街に佇んでいた。打ちひしがれて・・・。
徐に取り出した携帯電話である人物に電話し、留守電にメッセージを残す。

「秋山さんですか?今つくばにいます。これからつくばエクスプレスで帰るんですが、時間があったら、浅草で一杯やりませんか?」

ほどなくして電話がなり

A「ああ、どうも。今日これからレッスンだから、終わった頃に浅草の駅前で・・・」

という訳で、つくばエクスプレスに揺られ、一路浅草へ、2人で浅草で会うといつもお邪魔する焼きとん屋さんで秋山一将とあう。PM8:00、長かった一日が終わろうとしていた。

A「いやぁ、今日ホントは生徒と一杯やる約束だったんだけど、『今つくばにいます』なんて
 入ってたから、何かあったのかと思って、そっちはキャンセルしたよ。ところでつくばで何
 してたの?」

「ええ、ちょっと命の洗濯に・・・」とは言わなかったものの、
斯く斯くしかじか状況を説明するとその日、僕が入手してきたレコード盤の数々を手に
とって、ニヤニヤしながら眺めつつ、

A「へぇー。いろいろ買ったねぇ。僕のレコードを熱心に探してくれてる人に言うのもなんだ
 けど僕さぁ、自分の参加したものはちゃんと全部持ってるから、もしどうしても聴きたい
 なら言ってくれれば、いつでも貸すけどね。ただ、あなたは多分、自分で見つけてきて
 聴かないと納得しないんでしょう。」

そう言って、屈託のない笑顔で微笑みかける「秋山一将」。

ええ、そうですとも。僕にも意地ってもんがありますからね。秋山さんご本人に借りて聴いたんじゃ意味がないんですよ!
でもね。秋山さん。そういうことはもうチョット早く言ってくださいよ。お願いですから・・・

「DIG MY STYLE」まだまだ道は遠く険しい・・・

text by TASCA-T

次回、第9章、タイトル未定。近いうちにまたお会いしましょう。

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by tascatasca | 2009-01-14 18:18 | DIG MY STYLE
            「DIG MY STYLE / 秋山一将」絶賛発売中!!
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例の鳥屋の一件から、「秋山一将」という人と酒を飲み、音楽の話に花を咲かせ、談笑し、それは大概、“朝日が目にしみる”時間にまで及び、時には意識が朦朧としながら店のテレビに写る「機関車トーマス」を目にするというあり様の果てに、翌日携帯メールで「昨日は軽くっていって呑み始めたのに、あんな時間になっちまって、全くもってあいすいません。」というメッセージが送られてくるようになるまでには、然程時間はかからなかったと思う。
そもそも「ビートルズ」や「カーペンターズ」が好きだということや、クリスマス・ソングで好きな曲は「ジョン・レノン」は勿論、「カーペンターズのMerry Christmas Darlingは外せないな!それから、クリスマスソングじゃないけど、フィフス・ディメンションのOne Less Bell To Answerはバカラックの曲の中でもかなり好きな曲かなぁ。」というような会話をしたのもこの頃だったと思う。それは更にお互いの気に入った音楽を時折交換して聴くという行為に発展していった。
ある時、第3章でも触れたASKING FOR THE ANSWERを筆頭に「秋山一将」のオリジナル楽曲は、初めてなのにはじめて聴いた気がしない。「デジャヴ」だという僕の印象をご本人に伝えると
A「この間聴かせてもらった中に『Wailing Wall』って曲があったけど、あれ『ニック・デカロ』
  が歌ってた曲だよねぇ。」
T「ええ、オリジナルは『Todd Rundgren』なんですけどね。『ニック・デカロ』のも好きです
  よ。ただ、オリジナルを先に聴いてるからそっちの印象がどうしても強いですけどね。」
A「そうだったんだ。実は僕のデビュー・アルバムをプロデュースしてくれた『星加さん』
  っていうビクターの人が当時『こういうのもあるよ』って『ニック・デカロ』を教えてくれたん
  だけど・・・」
T「そうですか。」
A「その人も同じことを言ってたよ。」
T「何がですか?」
A「僕の曲はスタンダード的な親しみやすさがあって、初めて聴いた気がしないって・・・」
T「へぇ~、そうでしたか。」
A「いやぁ、僕の曲を誉めてくれた人っていうのは何人もいたけど、そういう風に言ってくれ
  た人は、『星加さん』とあなたと2人だけなんだよ。ちょっとビックリしちゃってね。」
T「そうでしたか。知らなくて申し訳ないんですが、秋山さんのデビューアルバムって何て
  いうタイトルですか?」
A「うん。無理もないよね。もう20年以上前のことだし、
  とっくに廃盤になっちゃってるから・・・
  『DIG MY STYLE』っていうアルバム。タイトルも中身も、
  手前味噌だけどよく出来たアルバムだと思うんだけどね・・・」

この度「DIG MY STYLE / 秋山一将」の復刻を手がけた私ではございますが・・・
当時からファンだった皆様に置かれましては、
『何だお前そんなに最近まで知らなかったのか?』
と言われてしまえば身もふたもなく、甚だお恥ずかしながら、
この時が初めて「DIG MY STYLE」、「星加 哲」というキーワードを
インプットされた次第でございます。    つづく

text by TASCA-T

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by tascatasca | 2008-12-26 15:00 | DIG MY STYLE